資格の価値は

Microsoft社が提供している資格、MCTSの「WindowsVistaのクライアントの構成(070-620)」を受けてきた。結果としては無事に合格。実は以前、なめてかかって失敗しただけに少し安心。今回は半分意地になって受けてしまった。
Windows7が今年に出てくるかもしれないことを考えるとちょっと微妙かもしれないが、Windows7Vistaの流れを汲んでいるので無駄にはならないと判断した。
このあと、2008トラックにあたる資格を取り続け、上位資格であるMCITPへ進むことができればと考えている。いつも面倒臭がって途中でやめてしまうので今年はしっかりと気を引き締めていこう。

MCPプログラムとは
http://www.microsoft.com/japan/learning/mcp/mcp_program.mspx


資格の価値は

MCP資格はMicrosoft社が提供しているので対象範囲はMicrosoft社製品に限られる。つまりMacLinuxにその知識を適用することはできない内容になる。そして、いわゆる"名称独占資格"なのではっきり言ってしまうと持っていようが持っていまいが、できることは変わらない。Microsoft社が掲げている特典も

  1. マイクロソフト製品と技術に関する高い評価が受けられる。
  2. MCP メンバー サイトにて、いち早くマイクロソフトの技術と製品情報にアクセスすることが可能になる。
  3. 技術トレーニング/セミナー、特別イベントなどへの招待または、割引受講招待が受けられる。
  4. TechNet サブスクリプションの会費が初年度割引となる。(対象資格を取得済みの方)
  5. マイクロソフトプレス書籍の優待販売版。

くらい。高い評価が受けられると言っても、その評価を下す相手がMCPプログラムに対しての理解を持っていないと意味がない。それを考えると、本が安くなる(10%割引)程度ではないだろうか。
MCPに限った話ではなく、OracleマスターやCCNA。その他ベンダーが提供している資格は、ベンダーの製品に依存している。しかも製品のバージョンアップに合わせて資格もバージョンアップさせないと、持っている意味が微妙になってしまう。その知名度こそ違うものの、これらの価値というものは結局のところ自分で見出していく必要があると思う。


そういう意味で考えると、IPAが提供している情報処理技術者試験であれば"一応"国家資格であるし、特定のベンダー製品に左右される内容ではないので応用は効くのかもしれない。逆に言ってしまうと、応用するための"基礎・基本"なので取ったからと言って何かができるようになるわけではない。"実践力"という意味ではベンダー提供の資格のほうが有利だと思う。

取得の動機と企業にとっての価値は

これらベンダー資格を取る人の理由や、どこに価値を見出すのかは人それぞれだ。取得する動機としては

  1. 業務命令
  2. 会社からの報奨金(一時金・給料UP)
  3. 転職・就職を有利にするため
  4. 知識の習得・整理・確認

みたいな理由があるみたいだ(http://jibun.atmarkit.co.jp/lcareer01/rensai/career24/data24.html)。情報処理技術者試験のような国家資格であれば報奨金制度が整っている会社も多いが、ベンダー資格に関しては整備はまだまだ。各ベンダーとパートナーにある会社であればメリットはあるかもしれないけど、それ以外の会社にとっては今のところ魅力は少ないと言えるのかもしれない。逆に、それら資格の有効性を認識して評価してくれる会社への転職に動く人もいるみたい。
私の勤めている会社に関して言及してしまうと、これら資格に多少の理解はあったのだが、昨今の不況でこれら資格に対する助成制度は凍結されてしまった。まぁ、これまでMCPソフトウェア開発技術者試験等は自費で撮ってきた私にとってはそれほど気持ち的に変わりはないんだけど、これからの取得を考えていた若手に関してはちょっと精神的な壁が上がってしまったかもしれない。ちなみに私は「会社に取らせてもらったわけじゃない」と言う、なんとも根性のねじ曲がった理由で当時取得している。B型はどんだけツンデレなんだ。
助成制度をやめたところでそんなに大きくお金が動くとも思えないのだが…。それより、技術力が低下していくことのほうが、よっぽど問題になるのではないかと考えている私は心配性なだけであろうか(実際のところ制度の有無にかかわらず受ける人は受けていくだろうが)。

どう向き合っていくか

結局のところ価値を自分で見つけていくしかないのであれば、それ相応の動きを見せていくしかない。取得した時点で終わりではなくて、そこで習得・整理・確認された知識・技術をどう日常の業務へ適用するのかを考え、実践していかなければ意味がない。
もちろん、これから通常の業務を行っていく中で勉強した内容が生かされる場面が出てくるかもしれないが、自分から出来ることを探していかなければせっかく習得したスキルを発揮できないのではないだろうか。
具体的に何ができるのか。Windowsに関することであれば社内の各端末設定や新規端末の展開に対しての業務に合わせて行動ができるかもしれない。社内に勝手にサポートチームを作ってしまうのも面白そうだ。そのような部署があるのであればそことのパイプ役や、移籍も考えてみてもいいかもしれない。
MCP資格の問題は、企業規模や場面は特定されるもののケーススタディ的な試験問題が多いので、稀にそのまま適用できるケースもあるだろうし。
MCPOracleマスター取得を部下に紹介・薦めている以上、業務としては非公式だが、そういう組織を結成してしまって、あとから認めさせ、さらにはこれら資格に対する認識を改めさせる方向へ持って行けないだろうか。このあたりを自身の資格取得と合わせて考えていかなければいけない。

余談

それにしてもMCPの問題文。あれはもう少し何とかならないものだろうか。おそらく、原文は英語でそれを訳して作られているのだろうけど、厳密に言うと答えがないような問題がたまにある。日本語的におかしいものだとか。問題に関してはNDA(機密保持契約)があるのでそのものズバリを書くことはできないが…

AさんはBさんと会うときは赤い服を着ることにしている。Cさんと会うときは黒い服を着ることにしている。
今日は何の服を着ているでしょう

お前、だれと会ってるんだよ!!と、突っ込みを入れたくなる。何となく、答えの一覧の中から問題が本当は何を問うているのかは想像がついたので選んだ。これはまだ序の口で日本語としておかしい場合もある。ちゃんと問題作ってくれ・・・